「ネット帝国主義と日本の敗北(岸 博幸)」の感想

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これまたブックオフで。

タイトルの日本の敗北とはGoogleTwitterなどのウェブコンテンツがアメリカ製のものに支配されていることを指しています。でも国産コンテンツがないのは別に悪いことではないと思いますし、ネットだからこそ簡単にできることだと思います。というか、ウェブコンテンツがどこ製なのかとか考えたこともないです。

海外では政府が支援して検索ロボットに出資していたりしている様です。日本もやっていますが、コンテンツやプラットフォームにどう政府が支援しろって言うのですかね?著者も最終的には民間の努力って言ってますし。通信のインフラ面だったら分かりますけど、コンテンツに出資とかは蓮舫さんが許さないでしょう。そういえばe-Japan構想とかはそうなったのでしょうか。

また、本書はコンテンツが一定のメディアに固定していることが前提なので、ジャーナリズムの崩壊をネットのせいにしています。グーグルが新聞をタダで吸っているとか、利用している側から見たら自らタダでばら撒いているほうが悪いと思います。僕は全然、ネットでもジャーナリズムは変わらないと思うんです。ただ既存のメディアに加え、ネットというプラットフォームが増えたっていうことです。

それに音楽の衰退もP2Pとかで違法ダウンロードがあるからCDの売り上げが減ったとかいうんです。そこにあったデータはCDの売り上げが落ちたというグラフと不正規ルートでの損失額が4億というデータしかなく、ダウンロード販売のことは書かれてないんです。ちょっとこれじゃ説得力に欠けます。だからと言ってもCDとダウンロード販売ではコスト構造も、損益分岐点も違うでしょうから売り上げ額を並べただけでは分からないですけど。

それとタダが当然の世界ですけど、 アメリカでは課金が増えてきているようですし、日本の新聞も課金型に移行しています。新聞社だけでなくニコニコ動画GREEなどをはじめ、コンテンツに課金を組み入れるサービスが増えてきているので、タダが当たり前の世界が少しずつ変わってきている様に感じます。

もっと課金ツールが増えればと思うところです。まだ課金ツールは足りないですよ。一応は複数のツールが存在していてもコストが高いから販売側が使わないことが多いですし。とくに未成年でも手軽に衝動買いができるようになればと思うところです。未成年はクレジットカードを持ってないですし、決算の手数料が高かったら購入を避けてしまいます。

コンテンツでは、いまのところ課金しやすいという点で、ガラパゴスケータイ向けのサイトが多いの現状です。でもそのガラパゴス向けサイトはスマートフォンに対応してなかったり、システムが全く別だったりするんですよね。まぁ、まだ始まったばかりなのでこれからに期待してますが。

そうやって仕組みを整えていけば、タダが当たり前から脱却して優良なコンテンツにはお金が行きわたる時代が来ると思います。