「近頃の若者はなぜダメなのか(原田曜平)」の感想

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若者は「ダメ」ではない

まずタイトルに「ダメ」とありますが、ぜんぜんダメではないです。ひとつの社会現象をまとめただけであって、どこにもダメとは書いていません。 自分も若者はダメだとは思わないし、もしダメだと思う人がいるならば理由を論理的に説明していただきたいです。

若者のコミュニケーション能力は高い

まず本書の最初では若者のコミュニケーション能力は高いということです。 コミュニケーションにおいてはものすごく空気を読んで演じ、相手に合わせるということです。確かに、このことは自分の少ない体験からでも感じています。

また、昨年にバイトをしていた時の話ですが、団塊世代のおばさんは「今の子は静かだね」とおっしゃっていました。そこにバイトをしていたのはみんな20前後の子ですが、自分も含めてこのおばさんの言う通りの状態です。指示をすればせっせと働くし、今の子は謎の耐えるチカラを持っています。

若者の空気を察知する「既視感」とは

次に気になったのは「既視感」です。インターネットの普及で情報が入りやすくなった分、その情報を信じ、自分が体験していないにもかかわらずに、そのことを語れるということです。著者はこれが原因で海外旅行に行かず、行動範囲が地元のみになったと指摘しています。

このことは「R-25のつくりかた(藤井大輔)」にも「M-1層は本音を語ってくれない」にも書いてあります。そこには子供がいないにもかかわらず、「子供ってめちゃくちゃお金がかかるんですよね」って言うM-1層が登場します。

このことは行動していないのにかかわらず、知った気になっていることを表しますが、若者にもかかわらずに全ての世代にも共通するのではないかと思います。

また、若者は安定志向とか欲がないと言われていますが、若者は好景気を体験していないし、ましてやリーマンショック以降の景気を見れば欲がなくなるのは当然です。おそらくこれにも既視感があり、何かと空気を察知しているのではないでしょうか。

最後に「世代論ではなく時代論」とあります。常に時代は変わりますし、常に同じではないです。逆に言えば近頃の大人について知りたいと思うところです。

以上が「近頃の若者はなぜダメなのか」の感想です。

近頃の若者はなぜダメなのか 携帯世代と「新村社会」 (光文社新書)

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